続読荀子 ホーム


盡心章句下



二




孟子曰、春秋無義戰、彼善於此、則有之矣、征者上伐下也、敵國不相征也。

孟子は言う。
「歴史書『春秋』を読むと、そこには義戦は全くない。まあこれの方があれよりましとかいう程度のものならば、ないわけではない。だがそもそも征伐というのは、上が下に対してするものだ。対等の敵国同士は征伐できない。(天子の下に諸侯が服す、というあるべき根本の秩序が乱れているから、この時代の戦いは全て義戦でないと評価するしかない。)」

孟子の歴史観を、『春秋』によって表明したものである。だが、これまでも疑義を検討したように、『春秋』じたいが孟子ら戦国時代の儒家の歴史観を反映させて作られた書なのかもしれない。たとえ歴史的事件そのものに手を加えなくても、叙述する者の価値判断によって歴史は方向づけて語られる。『春秋』に義戦がないと言うのは、マルクシズムから見れば「よい資本主義体制」などないのと全く同じ理屈である。


(2006.03.30)



「孟子を読む」トップへ    ホームへ戻る



菜単
≪ メニュー ≫

梁惠王章句上

一/二/三/四/五/六/七(その一・その二・その三)

梁惠王章句下

一/二/三/四/五/六/七/八/九/十/十一/十二/十三/十四/十五/十六
雑感(その1・その2)

公孫丑章句上

一 /二(その一・その二・その三・その四・その五)/三/四/五/六/七/八/九/
仁・隣人愛・決意

公孫丑章句下

一/二/三/四/五/六/七/八/九/十/十一/十二/十三/十四/「見られる」倫理

滕文公章句上

一/二/三(その一・その二)/四(その一・その二・その三)/五

滕文公章句下

一/二/三/四/五/六/七/八/九(その一・その二)/十

離婁章句上
《はコメントあり》

一/二/三/
四/五/六/七/八/九/ 十/十一/十二/十三/十四/十五/十六/十七/
十八/十九/二十/二十一/二十二/二十三/二十四/二十五/二十六/二十七/
二十八

離婁章句下
《はコメントあり》

一/二/三/四/五/六/七/八/九/十/十一/十二/十三/十四/十五/十六/十七/十八/十九/二十/二十一/二十二/二十三/二十四/
二十五/二十六/二十七/二十八/二十九/
三十/三十一/三十二/三十三/三十四/
古代中国にデモクラシーを!?(その1・その2)

萬章章句上

一/二/三/四/五/六/七/八/九

萬章章句下

一/二/三/四(その一・その二)/
五/六/七/八/九

告子章句上
《はコメントあり》

一/二/三/四/五/六/七/八/九/十/十一/十二/十三/十四/十五/十六/十七/十八/十九/二十/

告子章句下
《はコメントあり》

一/二/三/
四/五/六/
七/八/九/十/十一/十二/
十三/十四/
十五/十六

盡心章句上

一/二/三/四/五/六/七/八/九/ 十/十一/
十二/十三/十四/十五/十六/十七/十八/十九/二十/二十一/二十二/二十三/二十四/二十五/二十六/二十七/二十八/二十九 /三十/三十一/三十二/三十三/三十四/三十五/三十六/三十七/三十八/三十九/四十/四十一/四十二/四十三/四十四/四十五/四十六

盡心章句下

一/二/三/四/五/六/七/八/九/十/十一/十二/十三/十四/十五/十六/十七/十八/十九/二十/二十一/二十二/二十三/二十四/二十五/二十六/二十七/二十八/二十九/三十/三十一/三十二/三十三/三十四/三十五/三十六/三十七(その一・その二)/三十八


おわりに