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盡心章句上



十四




孟子曰、仁言不如仁聲之入人深也、善政不如善教之得民也、善政民畏之、善教民愛之、善政得民財、善教得民心。

孟子は言う。
「仁にあふれた言葉よりも、仁者のイメージの方が人の中に深く入り込むものだ。成果を挙げるような善政よりも、善教の方が人民の支持を得るものだ。善政を敷けば、人民は畏れ敬うだろう。しかし善教を広めれば、人民は愛するようになるだろう。善政を敷けば、人民は富を得るだろう。しかし善教を広めれば、人民はよき心を得るだろう。」

本章も一連の流れの統治論の一つである。「王よ、仁義だけを唱えなさい。どうして利益ばかりおっしゃるのです」(梁恵王章句上、一)と説いた冒頭から一貫して、孟子は利益よりも仁義の方が統治の根本であると説きつづけている。本章もそうである。

「仁にあふれた言葉(原文:仁言)よりも、仁者のイメージ(原文:仁聲)の方が人の中に深く入り込むものだ」と主張される。言葉よりも言外のメッセージを強調する統治論である。暗黙のメッセージが統治や経営にもたらす領域は巨大なものがあるはずであるが、その多くがいまだにほとんど解明されていないように思う。


(2006.03.14)



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