離婁章句下
十七
孟子曰、言無實不祥、不祥之實、蔽賢者當之。
孟子は言う。
「言葉そのものに、真に不吉なものなどありはしない。真に不吉なものとは、賢明な言葉を覆って出させまいと策動する愚人たちである。」
または、
「きちんとした内容のない言葉は、不吉である。そして真に不吉なものとは、賢明な言葉を覆って出させまいと策動する愚人たちである。」
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前の方は、「言無實不祥」を「言は、實の不祥なし。」と読んだ場合の解釈。後の方は、「言の實なきは、不祥なり。」と読んだ場合。朱子は、どちらとも取れると言っている。