盡心章句上
三十七
孟子曰、食而弗愛、豕交之也、愛而不敬、獸畜之也、恭敬者幣之未將者也、恭敬而無實、君子不可虚拘。
孟子は言う。
「禄を与えても愛する心がなければ、それは豚にエサを食わせているのと同じである。愛しても敬いの心がなければ、それはケダモノを飼っているのと同じである。そしてつつしみ敬う心とは、贈り物を渡して交際しようとするときには、その前提としてあるべきものだ。たとえ君主が形だけつつしみ敬っていても、その内実がなければ、君子はおめおめと留まってはいられない。」
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萬章章句下、六などの主張を要約したものである。贈り物への孟子の態度は、告子章句下、五でも主張されていたことと同様。
(2006.03.27)