さて、朝飯を終えたところで、再び地下鉄に乗って金鐘(Admiralty)まで。
ここからトラムに乗る。アナウンスも何もないので、降りるタイミングは全て自己判断だ。
しかし、それにしても看板がはんぱではない。
下の写真、、、ちょっとわかりづらいが、看板の右側には何もないんですよ、、、
ケチくさい日本人の考えからすれば、「支柱が腐って落ちたらどうすんの？」「しょっちゅう台風が来て塩水運んでくるような土地で、こんな危ない看板許可できるわけないっしょ！規制、規制！」などと考えてしまうが。
しかしその辺はぜんぜん気にしない。全て自己責任。落ちたらサヨウナラ。これがアングロサクソン流というやつか。それとも中国流なのか？
意外とアングロサクソンと中国人は底に通じるものを持っているのかもしれない。少なくとも日本人よりは。
トラムを（魚則）魚涌(Quarry Bay)で降りる。この辺に来ると、岩肌が通りのすぐそばまで迫っている。
"Quarry"（石切り場）という地名から推察するに、おそらくここから背後の荒々しい岩山を削った石材が、香港の埋立地や建造物の建設用に積み出されたのだろう。
近くのハンセン銀行で日本円を香港ドルに両替した後、太古坊(Taikoo Place)に行く。
新品ピカピカのオフィスビルのコンプレックス。中に入る。ガラス張りの涼しい棟内。受付もエレベーターも機能的なデザインで統一されている。構内にはしゃれたティーショップが定石どおりしつらえてあったりする。日本と少しも替わらない。
だが、ガラスの壁面からビルの外を見る。すると突然、ビルのすぐ隣から築数十年は経っているであろう、すっかり古ぼけたずだぼろの高層アパート群が始まっている。このコントラスト、名状しがたい異様な光景だ。もうちょっと敷地の建物に余裕を持たせて再開発前の建物と離したほうがいいんじゃないか？などと思ったりもするが、ここではそんなことはぜんぜん気にされていない。こんなことをいちいち気にする私のような日本人が、潔癖すぎておかしいのだろうか。
Sはこのビルの中の会社に個人的な用事があるので、いったん昼まで別行動を取ることにする。
一駅向こうの北角(North Point)方面まで、山のほうを歩いてみるか。
暑いので、地下鉄のキオスクで買った「ネスティー」を飲んだ。
このネスレ社のドリンクは結構うまい。ヒットだ。
レモンフレーバーにかすかにミントが効いて、飲んだ後に長く口中に清涼感が残る。あんまり冷えていないのが、かえってこのむし暑い気候には体力の持続にいい。
残念ながら日本では発売していないようだ。
途中でパン屋に立ち寄って、5ドル（≒70円）のエッグタルトを買った。これも甘すぎずに、うまい。
マンション地帯の横に山の中に続く狭い歩道が作り込まれてある。
"Aroma Walk"とある。入ってみよう。島の景色が見渡せる地点まで登れるだろうか。
山をひたすら登るが、、、
だめだ。体力の限界だ。挫折した。情けなし。
